OWNER& PEOPLE

gorm'sでは料理、サービス、空間デザインが一体となり、他にはない上質な時間をお楽しみいただいています。シェフ、バリスタ、ソムリエ、そしてインテリアデザイナー。それぞれのプロがそれぞれの立場で心を込めたおもてなしを展開しています。
OWNERSEIICHIRO IWAMURA
&
SATOSHI YOSHIZUMI

オーナー・岩村誠一郎とシェフの話

SEIICHIRO IWAMURA
SATOSHI YOSHIZUMI

01世界が認めたデンマーク料理との出会い

年に数回訪れるデンマークで、空間の勉強や照明の使い方などを勉強するためレストランに通い続けた岩村氏。世界No.1に輝いた「Noma」に出会い、友人に紹介されたピザレストラン「gorm's(ゴームス)」の味に感動する。
「薄い生地に野菜やサーモン、生ハムなどをのせた、フレッシュでとっても爽やかなピザに驚きました。これを九州で展開したい、そして北欧の雰囲気も感じながら、美味しい料理とワインを提供したいと、「gorm's」とのコラボを考えたのが、この店のプロローグです。」
1年前から新しく吉住シェフを迎え、デンマーク料理の精神を土台とした新しいメニュー作りに励んでいる。

吉住シェフは長崎出身。長い間、福岡のホテルやレストランで腕を磨いてきた。
「地元の長崎に戻り、料理人として今あらためて長崎の"食"について考えさせられています。もともとフレンチがスタートですが、イタリア料理店で働いていた経験もあり、長崎の食材を使った新しいメニュー作りに挑戦しています。」
これがとにかく楽しいらしい。休日はほとんど食材探し。長与や琴海など直売所を巡り、何を作ろうかとワクワクしているという。これまでは、決まったメニューをただひたすら誠実に作ることだけに没頭していたが、gorm'sでは月替りのランチをはじめ、旬の食材を使いながら、新しいメニューを考える必要がある。"日々挑戦ですけどね"と笑顔で話す吉住シェフからは充実感が感じられる。

料理人として、
おもてなしの心や美的感覚も必要

SATOSHI YOSHIZUMI

どんどん新しいものを取り入れ、チャレンジすることに意味があると語る岩村氏。
「いろいろ新しいことをしよう!と言う理由は、お客様が飽きるから。実はお客様の知識というのは日々進歩しています。味もそうですが料理の盛り付け方、インテリアもそうです。ただおいしいだけのレストランではなくて、インスタグラムに写真をアップしてもらえるぐらいのインパクトと味にチャレンジすることが大切だと思いますね。」
吉住シェフも、おいしいものを作るだけではなく、おもてなしの心や美的感覚も料理人として必要だと考えている。「調理場の管理、掃除、食材も大切に扱うこと。そのひとつひとつの工程すべてが積り積もって、お客様が感動する料理へとつながるのではないでしょうか。つまり、料理がお客様の口に運ばれるまでのすべてのアプローチそのものが、プロとして大切なのではないかと思います。」

チャレンジすることに意味がある

SEIICHIRO IWAMURA

今や世界にその名が知られるデンマークのレストラン「Noma」で、岩村氏が感じたプロ意識がある。それは世界一と言われながら、スタッフと客とが楽しく会話している姿だった。「とてもフレンドリーなんです。キッチンを見せてほしいと言うと、どんどん案内してくれる。それがまたどこもキレイ。ショールームかと思うほど、キレイでした。それだけモノを大事にする人は、人も大事にするんだなと。それがウェルカム感を呼ぶから、客だってまた行きたいと思いますよね。人気のある店こそ、変なプライドはない。素晴らしいです。私たちもまだまだですが、同じ考えを持って、一緒にチームとして切磋琢磨していきたいものです。」
そんな世界のレストランを知る岩村氏とともに、新しいメニュー作りに取り組む吉住シェフ。「夏の新作を考えてみました。桃を使った冷製パスタです。岩村社長にもテイスティングしてもらったのですが、スープ仕立てにして桃をもっと感じられるようにしたらどうだろうかとご意見いただきました。」
吉住シェフの頑張りに目を細める岩村氏。「彼の良さは、人の意見を素直に受け入れ、自分の中で上手にアレンジできるところですね。私も細かい指示までは出しません。直観的な感想を述べるだけ。それから料理を完成へと高めるのは彼自身です。そのセンスが楽しみですね。」
岩村氏からの高い期待を胸にかなりのプレッシャーを感じているかと思いきや、意外とクールでマイペースな吉住シェフ。九州で気になる食材は何か?と問うと、対馬の鹿肉とのこと。どんな料理が完成するのか、今から気になって仕方がない。

SEIICHIRO IWAMURA & SATOSHI YOSHIZUMI